2006年04月24日

一時帰宅



一部の子供を除き今日から3週間ほど親元に帰って生活します。みんな何かそわそわして落ち着きません。確かに今まで一度もこういうことが無かったので、やっぱり嬉しいのでしょう。

出発は昼食後。みんながそれぞれちゃんとした服装に着替えてきました。そして車を2台に分けて乗り込みます。僕はウイナリンの兄弟(アナリンとゴゴ)、ダンテとサミー兄弟、バンコック、ジジの車に乗り込みました。もう一台のほうは、ティナとマイマイの3兄弟(クリス、アルアル)がニロの運転で出発です。

僕も以前ティナとマイマイの家を見させてもらったことがありますが、イースタービレッジでの生活とは大分違って驚いたことがあります。

さて、最初はウイナリン兄弟の家に行きました。フィリピンでは一般的な木造の住宅。電気もきているようです。伯父さんや伯母さんと再会し、さっそく荷物を家の中へ。ウイナリンとゴゴはとても嬉しそう。でもアナリンはティティルにしがみついて離れようとしませんでした。寂しさや、これからの生活の変化に不安があったのかもしれません。
チェチェさんがご両親に説明をし、契約書にサインをして終わり。これで3週間の帰宅の契約となります。かなり簡易的ではありますが、あまり僕らが長居しても仕方ないので、僕もウイナリンたちと握手して車に戻りました。

次はバンコックです。バンコックのところは親戚一同、そして近所の人が勢ぞろい。バンコックは周りから色々言われて、照れて余り顔を上げられないようでした。ここでも契約を済ませ、早々に退散。彼はこれからの生活に期待でいっぱいのようでした。

そして、次はジジ。ジジの家に近づいた頃、彼女の妹のジョジョに会いました。久しぶりの対面でジジも嬉しそう。やはり姉妹ですね、声質がそっくり。若干ジョジョのほうが声質が高いような気もしますが、電話だったら分からないかもしれません。車を降りて、少し畑を歩いたところに彼女の家はありました。色々事情がありお父さんはいませんでしたが、もう二人兄弟が居て結構な大人数。でも、家の大きさは4畳半程度でしょうか。電気もガスもきていないようで、なんとなくティナの環境に似ているなと思いました。こちらも契約を済ませて、余り長居をせず引き上げることに。ジジはこれから毎日お母さんの仕事のお手伝いをすると張り切っています。そして、ティティル、チェチェ、そして僕と抱き合ってお別れをしました。

最後はダンテ、サミーの兄弟です。彼らの家は山の中にあるのかなと思っていましたが、叔父さんが国道沿いの家に居るということでそちらに向かいました。彼らの住むところはイスラムとカトリックが混合している世界。今までのカトリック一辺倒の世界とはやや趣きが異なり、若干異質な世界にも見えました。
彼らの家は、国道から10メートルも離れていませんでした。さほど兄弟は多くは住んでいないようです。サミーは着くや否や、走って向かっていきました。そしてダンテも早速着替えてくつろぎモード。なんとなくですが、一番生活が安定しているように見え、そのせいかみんなの心も穏やかなのかも知れません。

こうして、みんなを親元に送り届けて僕らはイースタービレッジに帰宅しました。彼らはこの3週間でどんな経験をするのでしょうか。今までの生活と異なり、もしかしたらおかずのないご飯だけの生活、そして電気の無いところではテレビもなくCDも聞けない生活かも知れません。さまざまな形で押し寄せる価値観の違いにショックを受けるかも知れません。でも、その体験はきっと役に立つはず。3週間後、僕は日本に帰国していますが、チェチェさんや祐川さんの便りや、また次回の訪問で彼らの成長を見たいと思います。



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