2006年01月12日

イースタービレッジ回想



祐川神父さんからメールが届いていた。僕が帰った後、子供たち3人増えたこと、そしてその気持ちは子供たちも分かっているということ。そのことについての詳細をコウキさんのblogで読んで知っていたけど、もうイースタービレッジの子供たちは祐川さんに言われなくても自分達がなすべきことを知っているんだなぁと思った。

たった3歳のインダイでさえ、相手が置かれた状況を理解している。もっとも完全に理解しているかは分からないけども、少なくともこれから一緒に生活していくんだな、ああ家族の一員としてここに着たんだなということを感じ取っているはず。

僕はその場にいることは出来なかったんだけど、きっとビビ、ケニス、ディンプルの三兄弟がきたときも同じ状況だったんだろうなと思う。神父さんの話によるとビビは10歳なのでイースタービレッジの基本ルールである年齢制限に引っかかり、受け入れない方向だったそうだ。それを決めたのはソーシャルワーカーであるチェチェさんだが、神父さんは彼女に「兄弟が引き裂かれるなんて、こんな悲しいことはないだろう」と説得し、一日遅れでビビがきたそうだ。その間やはりケニスとディンプルは泣いていたらしい。きっとビビもその日は泣いていたに違いない。今はもうすっかりイースタービレッジの全てに馴染んでいて、ずっと昔からいたような錯覚すら覚える。でも、その隔たりがないところがイースタービレッジの良いところだと思う。

そして子供たちの素晴らしいエピソードをもうひとつ。ティナが帰ってきた日、子供たちはちょうど学校が始まっていて、帰ってきたのは4時過ぎ。ジジが帰宅し、ティナが戻ってきているのを見た瞬間、抱きつき「おかえり、ティナ」と言ったエピソードを聞いた。実はティナはみんなにさほど好かれているわけではない。朝の落ち葉拾いや、食事の手伝い、後片付けなどは余りしない。ちょっと他の子供に比べて怠慢なところがある。それは他の子供たちも分かっていて、ジジなどは時々ティナと口ゲンカしたりすることもあるそうだ。でも、帰宅したティナに抱きついて「おかえり」と言える心。いくらいがみ合ったりしても、やはり『家族』だから。血の繋がりはないけど、それ以上に強い絆。ああ、僕はイースタービレッジのそういうところにも魅せられているんだなぁと思った。

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